今回は【猫の飼育】について書いてみます!
テレビや動画でも頻繁に特集される「ペット」。
よそのおうちの子を見るだけでも癒されるのに、あんな子が自分の家にいたら毎日がさぞ楽しいんだろうな…。
そう思う人も多いのではないでしょうか?
ただ、残念ながら現実は厳しい!
とりあえず飼い始めたものの、思いがけず大変で「猫なんて飼うんじゃなかった!」なんて思ってしまったら、自分も猫ちゃんも悲しい思いをすることになります。
猫を飼うには多くの準備を済ませておく必要があります。
また、飼い始めた後の長期間を見据えて考えておかなければいけないこともいろいろ!
そこで今回は、猫と幸せに生きていくための準備や心構えについてまとめてみました。
猫を飼おうと思っている人、飼いたいと思い始めた人に読んでもらいたい記事です。
猫か犬 飼いやすいのはどっち?
よく「猫派?犬派?」という質問がありますね。
好みも大事ですが、実際に飼おうと思ったときに気になるのが、
そもそも犬と猫は飼いやすさに差があるのか、ということ。
まずは、猫と犬の飼育の違いについて触れていきます。
性格の違い
- 猫は独立心や自立心が強く、縄張り意識がある傾向
- 犬はリーダーに従う従順さがあり、人とのふれあいを好む傾向
猫は野生時代に単独行動で狩りをしていたと言われています。
その名残からか、飼い主さんにべったりというよりも、自分のペースを大事にする傾向があるとされています。
「猫は気ままな動物」というイメージはここから来ているのかもしれませんね。
ただ、縄張り意識が強い傾向があるので、知らない場所や雰囲気を嫌うこともあります。
転勤族で引っ越しが多い・模様替えをよくするという家では、猫にとってストレスフルな生活になる可能性もあるので注意が必要です。
一方の犬は群れで行動していた動物。
また、人と共生してきた歴史もあるので、飼い主とのコミュニケーションを積極的に行う犬も多いとされています。
飼い主との信頼関係がしっかり築けていれば、ある程度知らない場所でも早くに受け入れる傾向があります。
自分の家庭環境と照らし合わせることでも、どちらが飼いやすいかはある程度判断できます。
しつけは?
- 猫は「やっていいこと」「ダメなこと」を教える程度
- 犬は「トイレ」「吠え方」など、しつけることがたくさん
猫は基本的にしつけはできないと思った方がいいでしょう。
ただ、これはネガティブな意味ではありません。
「ペットのしつけ」と聞いて思い浮かぶのが、トイレと無駄吠え。
特に犬のしつけではとても大事だと言われていることです。
猫の場合、排せつは「砂のある場所」を本能的に察します。
なので、トイレとトイレ砂を設置しておけば、賢い子なら一度か二度教えてあげれば覚えてしまうことも多いと言います。
また、鳴き声も発情期でなければそこまで大きな鳴き声にはなりませんし、去勢などの手術をきちんとしてあげれば悩まされることもないでしょう。
基本的には「やっていいこと」「やってはいけないこと」の差を教えてあげることのみ。
犬よりは教えることが比較的少ないとされています。
散歩は必要?
- 猫は完全室内飼いが基本
- 犬は散歩が必要不可欠
犬は散歩が欠かせません。
1日2回ほど、よほどの悪天候でなければ必要になります。
運動不足解消の目的もありますが、ストレス発散や社会性の構築など、犬にとっての散歩はとても重要な意味があるものです。
一方の猫は、室内飼いがメインなので散歩は必ずしも必要なわけではありません。
とはいえ、運動不足になるのは避けてあげたいところなので、室内にキャットタワーを置いてあげたり、おもちゃで遊んであげるなどして日常的に体を動かす機会を設けてあげましょう。
平均寿命は?
犬と猫の平均寿命を比較すると、猫の方がやや長生きすることが分かっています。
15年~20年近く生きるので、人間でいえば、生まれてから成人するまでほどの時間を一緒に生きていくわけですね。
子育てと同じといえます。
ここで気になってくるのが「費用」。
これだけの期間を生きていくわけなので、当然それだけお金もかかります。
子育てにお金がかかるのと同じように、ペットの飼育でもランニングコストというものを考慮する必要があるわけです。
必要な出費を払い続けられるかどうかも、猫を飼うこと・飼いやすさの判断基準になります。
そこで、次は猫を飼うために必要な費用について見ていきましょう。
猫を飼うときの費用を解説!
初期費用はどのくらい?
まずそろえるべきな、必要最低限のアイテムの相場を見てみると。
- キャットフード:500円~/袋(1か月で1~1.5袋必要)
- トイレ・トイレ砂:両方で1000~3000円程度
- 食器(フード用・水用):各1500~2000円程度
- キャリーバッグ:3000円程度~
- おもちゃ:500~2000円程度
- ブラッシング用のブラシなどケア用品:1000~1500円程度
最初の1か月にかかる、いわゆる初期費用としては最低1万円~1万5千円程度です。
こう見ると大した額ではないように感じますが、これは本当に必要最低限。
この他に壁などの保護シートなど、環境整備のための投資も考えていくとさらに金額は大きくなります。
また、フードは毎月必要ですし、実際猫を飼っている人たちは体調を気遣って高価なフードをあげている人も多いようです。
トイレも自動で掃除してくれるタイプなどあり、便利なものは10万近くする機種もあるようなので、こだわり始めると必要額はどんどん高くなります。
そこまで高価なものを最初から買わないにしても、実際にはもっと多くの投資が必要となることは間違いありません。
プラスアルファであったらいいもの
さらに、猫との新生活がもっと楽しく、もっと便利になるアイテムもあります。
- キャットタワー
- 猫用ベッド
- 大きめのケージ
- ハーネス(災害時などに使用)
キャットタワーは猫を飼うならちょっとした憧れですよね!
先ほど書いたように、猫の運動不足解消にもなるので、なるべく買ってあげたいものです。
これらのアイテムは数千円~数万円するものも多いので、買うとなるとそれなりに大きな出費になります。
最初からそろえなくてもいいものですが、今後導入することを考えているなら、その分の出費も考慮しておきましょう。
飼い始めた時・病気になった時の医療費もかかる
人間と同じように必要になってくるのが医療費です。
これは安く済ませられるものではありません。
健康に、長く一緒に暮らしていくためには必要不可欠な出費です。
飼い始めた時に必要になるのが「ワクチン接種」と「去勢・避妊手術」です。
ワクチン接種は毎月の出費ではないものの、年間で1万円前後はかかると言われています。
また、「Rakuten保険の総合窓口」では、猫の去勢・避妊手術について獣医師さんがこのように解説しています。
避妊手術で卵巣のみを摘出する場合、手術にかかる費用の相場は1万円から3万円です。卵巣と子宮を摘出する場合の費用は、1万円から4万円が相場です。去勢手術では、5,000円から2万円がおおよその相場となっています。
引用元:Rakuten保険の総合窓口「猫の避妊・去勢手術は必要なの?手術に適した時期(月齢)や費用、性格への影響を解説!」より
ちなみに、これは手術そのものの費用のみ。
これ以外に術前検査やお薬代などもかかるので、実際には10万近くかかることも。
病院によっても費用がかなり違うため、お願いする病院はよくリサーチする必要があります。
その他、飼っているうちに病気になれば治療も必要になります。
猫に多いと言われる病気が「慢性腎臓病」。
一度かかってしまうと完治は難しく、長く付き合っていかなければいけない病気です。
治療のための療養用フードも比較的高価になるので、日々のランニングコストも上がっていくことを想定しなければいけません。
その他もろもろ、ペットにかかる費用の統計を出したデータがあるので、参考にしてみてくださいね。
2019年 | 2020年 | 前年比(%) | |
ケガや病気の治療費 | 23,919 | 31,848 | 133.1 |
フード・おやつ | 49,713 | 42,925 | 86.3 |
サプリメント | 2,783 | 5,668 | 203.7 |
トリミング | 2,623 | 3,635 | 138.6 |
保険料 | 30,155 | 34,929 | 115.8 |
ワクチンなど予防費 | 12,814 | 14,029 | 109.5 |
日用品 | 12,118 | 13,766 | 113.6 |
光熱費(※) | 15,813 | 12,264 | 80.8 |
(※)飼育に伴う追加分
参考:ペット保険のアニコム損保「ペットにかける年間支出調査2020」より抜粋
前年比を見ると、軒並み上がっていますね。
増税の影響もあるかもしれませんし、家族同然のペットにかけるお金は惜しまない人もたくさんいることの現れでしょう。
猫を飼わない方がいい人はどんな人?
準備も投資もたくさん必要な猫のお迎えですが、何よりも必要なのが「心の準備」です。
本当に飼って大丈夫?
猫を飼うことは、家具や洋服を買ってくることとは訳が違います。
一つの命を家に迎えるわけですから、言ってみれば赤ちゃんを迎えるのと同じこと。
家の中の環境を整えるための準備も大事ですが、まずは迎えた猫の生涯をしっかり最後まで見届ける覚悟が必要です。
むしろ、これが整わなければ猫は飼うべきではありません。
また、家族の中で「猫を飼いたい」と言い出した人はもちろん、他の家族もしっかりお世話をする覚悟が必要です。
家族にはもともとそれぞれの生活があり、仕事や学校、家事などのタスクがあるので、猫のお世話につきっきりというわけにはいきません。
「私が飼いたいって言い出したわけじゃないし…」とお世話をしなかったら、
猫が病気になってしまっても気づかなかったり、ストレスで問題行動を起こすかもしれません。
よくある話で「飼いたいと言ったあなたが責任もってお世話しなさい」という場面がありますが、あれは大きな間違い。
家族全員に責任があることを忘れてはいけません。
ここでは、猫を飼うことに向いていない人の特徴を挙げてみます。
猫を飼いたい人の中で、残念ながらこれに当てはまる人が家族内にいる場合には再度よく考えてみましょう。
自分や家族にアレルギーがある人
動物アレルギーに関わらず、喘息やアレルギー疾患を持っている人が家族内にいる場合には、猫の飼育に慎重になるべきです。
どんなに清潔していても猫の毛は家じゅうに散らばってしまいますし、抱っこしても刺激になってしまうようではお互いに良くありません。
猫の寿命からすると、その期間が20年近く続くことも考えられます。
それほどの長期間を我慢して暮らすのは無謀と考えるのが自然です。
ぬいぐるみなど、傷つけられたくないものがある人
しつけをしたとしても、人間のように「これは大事に扱わないといけない」という判断はつきません。
壁や床なら我慢できても、自分がもともと大事にしていたものを爪とぎにされても大丈夫ですか?
やってはいけないことを覚えてもらうまでは、何かしら傷つくことを覚悟しなければなりませんが、それで大丈夫ですか?
実は、私も猫を飼いたいと思っているんですが、ぬいぐるみが大好きで家にたくさんあるので、猫はお迎えできないと思っています。
引っかかれて破れてしまったら取返しがつかないし、それで猫ちゃんを嫌いになったらつらいからです。
ぬいぐるみに限らず、大切にコレクションしているものがある人、人に触れてほしくないものがある人には、猫の飼育は不向きです。
生活スタイルを変えることに抵抗がある人
猫に限ったことではありませんが、ペットをお迎えすると生活が一変します。
経済的な負担もそうですが、今まで気にせず出かけていた旅行や出張なども行けなくなります。どうしても必要な場合にはペットホテルなどの手配も必要なので、以前と比べると身軽さが格段に落ちるものです。
まさに「ペット中心の生活」に変わっていくんですね。
それが耐えられない人や、生活環境が変わって体調を崩したことがある人などは、猫の飼育をよく考える必要があります。
飽きっぽい人、何となく飼いたいと思っている人
最近家にいる時間も多くなってきたし、癒しが足りないから猫が飼いたい…。
犬は飼ったことがあるから、今度は猫にしよう!
そんな人は一度立ち止まって考えてみましょう。
しつこいようですが、ペットを飼うことは命を預かること。
ひと時の思いつきや衝動で飼えるものではないことを肝に銘じておく必要があります。
可愛い子猫の時代から、年を取ってケアが何倍も必要になる時代まで。
1日も休まず欠かさず、最期の瞬間まで見守り続けることはできますか?
ファッションのように、気が向いたら変えるということはできません。
飽きっぽい自覚がある人は特に気を付けてくださいね。
猫を飼うための準備を始めよう!
たくさんの要素を考えて「やっぱり猫を飼おう!」と決めた人は、
いよいよお迎えする準備に取り掛かります。
まずやることは、猫と暮らしていくための環境整備です。
必要なアイテムをそろえる
飼い始めてから買ってもいいものもありますが、まずは最低限必要なものだけでも用意しておく必要があります。
- キャットフード
- トイレ・トイレ砂
- 食器(フード用・水用)
- キャリーバッグ
- おもちゃ
- ブラッシング用のブラシなどケア用品
先ほど書いた、必要最低限のグッズですね。
猫をお迎えする前に家の中にセットしておきましょう。
特にトイレ・トイレ砂は重要!
家の中にあらかじめ設置しておけば、トイレの失敗を減らすことができます。
もちろん、失敗しても怒ったりしないで、ゆっくり教えてあげてくださいね。
また、キャリーケースは病院へ行くときなどに使いますが、ペットショップから家にお迎えするときから使います。
意外と使うシーンが多いので、掃除がしやすく清潔に保ちやすいもの、扉が勝手に開かない丈夫なものを選んであげましょう。
部屋を片付ける
もろもろのアイテムをそろえると、それなりに場所も取ります。
狭い場所に押し込むことのないように、部屋の中を片付けてストレスがたまらないように場所を確保してあげましょう。
また、人間にとっては必要に思えるものでも、猫にとっては危険なものもたくさんあります。
- 観葉植物・花束:葉や花が猫にとって有害なものもある(ユリ・シクラメンなど)
- アクセサリーや腕時計などの小物:遊んでいるうちに誤飲したり、ケガの原因に
- 窓・網戸:自力で開けたり破ってしまうこともあるので、ロックをかける
- 電気コードなどの配線:じゃれたりかじったりして感電することも
特に、女性のアクセサリー類は毎日付け替えやすいように、すぐ取れるところにディスプレイしていることも多いと思いますが、猫にとってはおもちゃに見えてしまいます。
その他のものも、できる限り片付ける・猫の目に触れないように工夫するなどの対策が必要です。
家の設備に関する対策も必要
特に重要なのが「お風呂場」と「壁・床」です。
お風呂場に関しては、子供と同じように水の事故の危険性があります。
浴槽に水がためてある状態で蓋をしていても、その上に猫が飛び乗って蓋ごと浴槽に転落する事故もあり得ます。
お風呂場のドアはしっかり閉めておき、猫が入らないようにしておくといいでしょう。
また、どんなに注意していても壁や床への傷は避けられません。
保護シートなどで補強しておくと、軽い傷なら防ぐことができます。
壁や床に関しては、賃貸物件に住んでいる人は特に注意が必要ですし、
むしろ、ペットの飼育自体がOKかどうかも確認が必要です。
NGなのに隠れて飼って部屋を傷つけてしまうと、賃貸契約違反となることもありますので注意しましょう。
猫を買うペットショップの選び方3選
初めて猫を飼う人は、まずペットショップで売られている猫を買うのがポピュラー。
保護猫を引き取ったり、ブリーダーから買うこともできますが、初心者には少しハードルが高く感じられるもの。
とはいえ、どこのペットショップもみんな同じではありません。
どんな買い物でも同じですが、きちんとしたお店から買いたいと思うのは当然ですよね?
ここでは、ペットショップの選び方もご紹介します。
「動物取扱業許可証」があるか
近年ニュースで見かけるのが、違法なブリーダーやペットショップによる動物虐待。
劣悪な環境で飼育して利益優先の商売をしている業者もあり、保護された動物たちの姿を見るだけで胸が痛みますね…。
ペットショップは「動物取扱業」の一つとされ、行政の許可がないと営んではいけないことになっています。
お店の中に許可証がきちんと掲示されている、正規のお店を選ぶようにしましょう。
衛生面に気を遣っているか
ペットショップは当然動物を多く扱っているので、特有の動物の臭いはどうしてもあります。
ただ、フンやおしっこなど、排泄物の臭いとはまた別物です。
トイレの処理や掃除などを欠かさずこまめに行っているペットショップなら、排泄物の臭いはありません。
お店に入ったときに嫌な臭いがするところは、動物たちの飼育環境が悪い可能性もあるので注意しましょう。
飼育されている動物たちの様子はどうか
お店のスペースの関係上、どうしても小さなケージになってしまいますが、それでもバックヤードからお店のスタッフさんがお世話をしています。
そこでしっかり愛情を受けていれば、動物たちの様子や毛並みまでも違ってくるもの。
ケージを覗くと好奇心旺盛に手を伸ばしてきたり、おもちゃで元気に遊んでいるなど、動物たちが生き生きとしているショップがおすすめです。
また、そういうショップの店員さんはペットの飼育に慣れていて、経験も知識も豊富だと察しがつきます。
分からないことは積極的に質問してみてもいいでしょう。
お店によっては購入後も相談に乗ってくれるところもあるので、動物たちの他、店員さんたちの様子もよく見ておくといいと思います。
いずれにしろ、いくつかのペットショップを見て回れるなら数軒見た方が良いです。
最初に入ったお店で一目惚れ…なんてことは避けた方が無難ですよ。
まとめ
猫を飼うということは、一つの命を預かることになるので、数々の準備と長く一緒にいる覚悟が必要になります。
それを乗り越えて猫を飼うことで得られる幸せは、言葉では言い尽くせないものがあるでしょう。
最初は戸惑うことも多いと思いますが、かけがえのない家族として迎えてあげることで、日々の生活に潤いが出てくることは間違いないはず。
猫ちゃんとの素敵な出会いが訪れるといいですね!
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