今回は【休みが合わない夫婦の子育て】について書いてみます。
共働き家庭が年々増加してきている中、
休みが合わない生活をしている夫婦は案外多いもの。
夫婦だけならまだしも、
そこに子育てが加わると途端にハードルが上がるようなイメージですが。
実は、
休みが合わないからこそのメリットもたくさんあります。
我が家は結婚当初から、休みが全く合わない夫婦です。
その中で2人の子どもを育てています。
実際に感じた、バラバラ夫婦ならではの子育て風景を交えつつ、
その意外なメリットをご紹介しましょう。
また、すれ違い生活から離婚に至らないための秘訣も書いてみました。
夫婦の休みが合わない理由
共働きで休日が違う
一番多いケースかもしれません。
一人は土日祝日休み、
もう一人はシフト制で不定休…というパターン。
たまたま土日に合うかどうか、
運任せな生活ですね。
実は、結婚当初の我が家はさらに上を行く「夫婦二人とも不定休」でした。
夫は1日の勤務時間が短い一方、休みはほぼない状態。
私は病院の厨房業務だったので、盆暮れ正月関係なく出勤です。
希望休を出さずに黙っていたら、絶対に休みが合いませんでした。
正社員とパートなど、業務形態が違う
イマドキの働き方はさまざまあり、
夫が正社員・妻がパート(もしくはその逆)という家庭も多いでしょう。
業務形態が違えば、当然働き方も違います。
正社員なら管理しなければいけないことも多く、
パートさんが休めても自分は休めないということもあるでしょう。
逆に、パートさんたちの頑張りによって成り立っている業界もあるので、
正社員並みに忙しく働く人もいるかもしれません。
パートさんの方がフレキシブルに働く人も多いので、
職場から「この日出てくれない?」と言われてピンチヒッターで出勤することもあり得ます。
勤務先の特性にもよると思いますが、
事情が違う業務形態の夫婦だとより休みは合いづらくなります。
休みづらい・休みの希望が通りにくい職種に就いている
これは共働き家庭でも、
専業主婦(主夫)家庭でもあり得ることです。
休みの日でもオンコールで呼び出される若手・中堅医師や、
サービス業などの職種では多いと思われます。
昨今話題の「エッセンシャルワーカー」と言われる人たちに多そうな印象ですね。
もう一つは、
勤務先の空気に左右されるケース。
有休を取りにくい、正当な理由がないと申請できないなど、
普段から休暇に対するプライオリティが低い職場にいると起こりやすいケースです。
上司が変わるなど、体制の変化があれば解消されることも考えられますが、
現時点ではどうしようもない…という人も多いでしょう。
休みが合わない夫婦のメリット
「休みが合わない」というとネガティブなイメージが先行しますが、
実はメリットもあるんです。
実際に夫婦で全く休みが合わなかった私が感じたメリットを書いてみますね。
それぞれ一人の時間が持てる
これ結構大事です!
好きで結婚したとはいえ、
自分だけの時間が圧倒的に減るのが結婚生活。
離れたいというよりも、
誰も何も気にせずダラダラしたい時間が欲しくなります。
でも、夫とはいえ、
やはりあまりにだらしない姿は見せたくないもの。
また、食事も自分一人ならふりかけご飯だけでもいいんですが、
他に誰かいるとそういうわけにもいきません。
完全に息抜きするためには、
自分一人だけの時間は必須です。
それは夫にとっても同じこと。
休みが合わないことで、
お互いに人の目を気にせずにゆっくりと過ごす時間を確保することができます。
子どもの平日行事のカバーがしやすい
子どもが産まれて保育園に通い始めてからは、
保育参観や懇談会などさまざまな行事があります。
しかも、そういった行事はなぜか平日にあることも多く、
どちらかが休みを取って行かなければなりません。
夫婦二人とも土日祝日休みだと、
どっちが休むかで揉めそうですよね。
休みが合わない夫婦の場合、
どちらかは平日に休みが取りやすい環境にあるはず。
お互いの休みをやりくりして、
多くの行事を無理なくカバーし合うことができます。
当時は私がシフト制だったので、
平日に希望休を出して行事に参加しました。
子どもの成長も見守ることができ、
この時ほどシフト制の仕事でよかったと思ったときはありません。
お互いのありがたみが分かることも
自分の休日が土日で、
子供たちも家にいる日は本当に忙しい!
3食の食事に子どもの宿題、その他の家事など、
出勤している方がマシだと思うくらいのあわただしさです。
「夫が帰ってくれば、お風呂に入れてもらっている間に少し一人になれる…」
という期待を胸に、チラチラ時計を見ていました(笑)。
逆に、私が出勤で夫が休みだと、
帰宅してぐったりした夫を見ることになります。
子育ては体力・気力が勝負。
とはいえ、一人きりで頑張れる限界はすぐやってきます。
休みが合わないことでお互いの苦労がよく分かり、
いたわり合う気持ちが自然と生まれます。
今でもほぼ喧嘩せず、感謝の気持ちをもって接することができているのは、
休みが合わない生活を続けてきたからだと思っています。
休みが合わない夫婦の子育てとは?
家事・育児スキルの向上は必至
夫婦だけならまだしも、
子どもがいることでタスクは増えていくものです。
面倒でも食事はしっかり用意しなければならないし、洗濯物の量も多くなります。
子供たちの体力が有り余っていれば外に連れて行かないといけない。
ご機嫌が悪ければじっくり話を聞いてやらないと…。
「今日も乗り切った!」
そんな毎日を過ごしていると、
おのずとスキルが上がっていきます。
RPG風に言うと、
バトルして勝利してレベルアップしていく感覚ですね(笑)。
夫も料理以外は何でもこなせるようになりました。
最初のうちは大変ですが、
年数を重ねていくうちに生活はどんどん楽になりますよ。
休みが合ったときは格別
家族全員がそろうこと自体が珍しいので、
休みが合った日はめちゃくちゃ楽しいです!
食卓でみんなで「いただきます!」というだけで嬉しくなります。
なんてことない光景ですが、
いつも誰かしらがいない状態の我が家にとっては特別な瞬間。
「今日はみんながいるから焼き肉パーティーにしよう!」
「今度の週末は休みが一緒だから、おうちで映画を見よう!」
家族がそろうというだけで計画がたくさん浮かんできて、
遠足の前日のようなワクワク感が得られるのも醍醐味です。
たまに罪悪感も感じるけど…
土日に出勤した帰り道で、
どこかに遊びに行ってきたような家族連れを見かけることがありました。
「あんなふうに出かけたのはいつだったかな…?」
「休日の保育園なのに、またお迎えが最後になっちゃった…」
きちんと家にいられる親なら、もっと子どもに時間を使い、
もっと一緒にいてあげられたかもしれない。
いつにも増して罪悪感を味わうこともあります。
共働き家庭なら誰しも思ったことがあると思いますが、
休みが合わない夫婦だとより強く感じてしまうこともあるかもしれません。
では、そういう夫婦のもとに生まれた子どもたちは
どんな風に育っていくものなんでしょうか?
休みが合わない夫婦の子供はどうケアする?
家族との時間が少なくなるのは事実です。
でも、
そういう環境だからこそできることもあります。
夫婦が交代でケアし、きちんと共有する
身もふたもない言い方かもしれませんが、
いないものはどうしようもありません。
子どもと一緒にいられる方の親がケアしていくしかないんですね。
そこで重要なのが「いない方の親の愚痴を言わない」「子どもの様子をきちんと共有する」ことです。
「パパ(ママ)はいつも遅いね~。困ったね~。」
大変だとつい口にしてしまいそうですが、
子どもはネガティブな感情を敏感に感じ取るもの。
お子さんの前では少しこらえておく方が無難です。
たまったストレスは一人の時間に発散しましょう。
そして、自分が見ていた時の子どもの様子を
夫婦間できちんと共有しておくことも大事。
夫婦として一緒に子育てをしていることが再確認できますし、
コミュニケーションを取り続けることで絆も深まります。
「疲れてるからいいよ」なんて言わず、
5分でもいいので話を聞く時間を設けましょう。
働いていることの意味を早くから知る
どちらかの親がいないときに
「なんでパパ(ママ)はいないの?」と聞かれることが多くあります。
そんな時にどう答えますか?
休みが取れないからだとか、忙しいからだとか、
事実をそのまま教えてもいいんですが。
我が家では、子供たちに繰り返し伝えてきたことがあります。
- パパとママは、いつもお外にお仕事をしに行っていること
- 大切なあなたたちのために、一生懸命頑張っていること
- 他のおうちのパパもママも、みんなそうして頑張っていること
- おうちやご飯が当たり前のようにあるのは、いろんな人がお仕事を頑張っていてくれているからだということ
言葉で書くと恩着せがましい気もしますが(笑)。
誰しも仕事をしてお金を稼ぎ、
生活を支えていることを早いうちから知ることができます。
また、世の中にはたくさんの仕事があり、
その結果支え合って成り立っていることも理解するようになっていきます。
我が家の子供たちは「いつもお仕事してくれてありがとう」と言葉に出してくれるようになり、
親としては張り切りまくりです!
案外平気にしていることもある
寂しい思いをさせていないかと思われがちですが。
子どもは案外平気なものです。
子どもには子どもなりのコミュニティがあり、
親がいない場所でもたくさんのことを学び、楽しく過ごしてきます。
大切なのは、完全に人任せにしないこと。
たくさんの人が子どもたちを見守ってくれていますが、
最終的に一番大きな守り手となるのは親です。
その日にあったことを聞きながら、
子どもの心のサインを見逃さないようにすることが重要。
夫婦間のコミュニケーションも大事ですが、
子どもとのコミュニケーションも疎かにしないようにすれば、休みが合わない中の子育てもうまくいくでしょう。
休みが合わない夫婦が離婚を回避するには
とはいえ、すれ違い生活になることで夫婦関係が破綻し、
その末に離婚…という道を進む夫婦も一定数います。
イマドキはシングル家庭も珍しいものではなくなりましたが、
できることなら避けたいものですね。
では、どうすれば離婚を回避できるのか?
大事なのは、
やはり「積極的なコミュニケーション」だと思います。
「言わなくても分かってるだろう」というのはNGです!
「ありがとう」「ごめんね」を積極的に
毎日長々と会話するのは疲れる…という人は、
少しずつでも会話を積み重ねていくといいでしょう。
一番オススメなのは
「ありがとう」と「ごめんね」をことあるごとに丁寧に伝えること。
ゴミを捨ててくれてありがとう。
お皿を下げてくれてありがとう。
毎日働いてくれてありがとう。
なんでもいいです。
「ありがとう」と言われて嫌な気持ちになる人はいません。
そして、意識していないと意外と言っていない言葉なのも事実。
感謝の気持ちはしっかりと言葉に表して伝えましょう。
もっと言えないのが「ごめんね」。
何でもかんでも謝ればいいというものでもないですが、
忙しさのどざくさに紛れてスルーしてしまっていることはありませんか?
小さな不満が積もり積もって、
ある時大爆発!…ということも十分あり得ます。
少しでも気になることがあったら
「嫌な気分にさせてないかな?もしそうだったらごめんね」と一言言ってみましょう。
自分も相手も気が楽になります。
無意識に「押し付け合い」をしていないかチェック
日々の家事や育児のタスクは次から次へと出てきます。
自分しかいなければ自然と自分でこなしますが、
夫婦とも家にいるときに突発的に起きたときはどうでしょう?
例えば、子どもが朝起きて熱があったとき。
どっちが仕事を休むか、あるいは早退するかなど、
一瞬「向こうがやるって言い出せばいいのに…」と黙っていたりした経験はありませんか?
そういうときこそ、
冷静に会話で解決するクセをつけておくのが重要。
「この前は休んでくれたから、今度は自分がやるよ」
「今日はどうしても外せない会議が午前中にある。でも、報告まで終わったら半休取って帰ってくるから」
毎回調整がうまくいくとは限りませんが。
要は、どっちが先に折れるかを待つのは、
精神的に大きなダメージになるということ。
「困ったときに助けてくれなかった」という思いは意外と根深く、
それが離婚の要因となるケースも多いようです。
無意識に相手に責任を押し付けていないか、
少し立ち止まって考えてみましょう。
どうしても難しければ、どちらかが転職を
会話を重ね、努力を重ねても、
どうしてもうまくいかない。
休みの日に一人じゃやりきれないし、
離婚なんてことになったらもっとキツイ。
そういう場合には、
どちらかが休みを合わせやすいように転職することも視野に入れます。
ポイントは
「退職」ではなく「転職」を考えること。
今まで2人で稼いで支えてきた生活を一人で支えるとなると、
働く方は今まで以上に働く必要があり、余計にすれ違うことも考えられるからです。
今の仕事より多少条件が劣ることもあるので、
休みの条件の他もよく考えて求職活動を行います。
- まず、生活費(1か月の最低出費)を算出
- 最低いくら手取りであれば生活できるか
- ボーナスがなくても大丈夫か、いくらまで減額になっても大丈夫か
- 記載されている条件通りに休暇が取れるのか
- 今までの経験を活かせるか
- 場合によって、副業はOKなのか
簡単に見つかるとは限りませんが、
少しでも希望に合う仕事を見つけるまで地道に探すことも大事。
今の家族にとって、何が一番大事なのかをよく見極めるようにしましょう。
まとめ
家族サービスの時間が十分に取れなかったり、
後ろめたい気持ちに襲われることもある「休みが合わない夫婦」。
でも、
その環境だからこそできる子育て方法もあります。
どの育て方が一番正しいとか、
そういうことはありません。
一生懸命働く親の姿を、子どもたちはしっかり見て育っていきます。
罪悪感で小っちゃくなっている暇はありません。
時間が限られていても、
一緒にいられる時間を思いっきり楽しむことができるのも大きな喜びです!
今ある生活環境を最大限活かして、
家族で充実した時間を過ごしていきましょう!
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